幇助がないのに罪? - ウィニー事件、検察側が上告
最近新聞を読んでいると、鳩山政権に批判的な記事や論調が目立ち、なんとなくむっとしながら日々を過ごしている。60年以上も自民党が支配してきた日本で、やっと別の党が政権をとって一カ月余しかたっていないのに、もう少し柔らかい書き方できないものかと思う。私が愛読しているのは、日経新聞だが、先日の郵政の社長交代のときなんて、「サンデープロジェクト」で放送された田原 総一郎氏コメントによると、日経の社説が全国紙の中で一番批判的だったそうだ。日経は経済新聞なので、政治的には比較的リベラルなところが気に入っていたのだが、そこは経済新聞、メインの広告主である経済界、上場企業が自民党寄りのため、彼らからの圧力があるからこの論調?などと憶測してしまう。いまだに民主党の支持率は70%をキープしているというのに・・コラムや特集は面白いのに、世論の大勢とは違うんじゃないかと思えてならない。
というわけで、政治の話ではなく、日経に掲載された記事、コラムから著作権話を二つ。
ファイル交換ソフト「Winnie」を開発した被告が、著作権法違反幇助の罪に問われた事件、先日大阪高裁では被告に無罪の判決が出たのだが、検察は「判決は承服しがたく、上告審で適正な判決を求める」として、10/21に上告した。次は最高裁で審決が下されることになるのだろうか?いろいろな人がコメントしている通り、このソフトを使っていろいろな人が許諾なしに著作物をコピーしたり、ウィニーがウィルスに感染してたために、データ=個人情報が漏洩したり、という反社会的な使用、影響を及ぼしたのは事実だが、開発者が意図してない使用を知らないところでされ、しかも報酬も得ていない上に罪に問われるというのはどう考えてもおかしい。核を開発した人間が知らないところで他者が爆弾として人殺しに使用したら、それは殺人を幇助したとして罪に問われても文句は言えないことになる。この本人ではなく、ソフトを悪用した人たちへの著作権への理解と犯罪者としての意識付けのほうが重要に決まっている。刑事罰というのは反社会的行為を取り締まるために設けられた法的なバリアなので、法律で決められていない罪に問うのは明らかに越権行為だと思うのだが。又、この訴訟提議によって、ファイル交換ソフトの開発ができなくなり、日本のP2P技術は5年遅れた、という意見ももっともだと思う。
こういった守られるべき著作権を保護しようとする動きとは対をなすように、スウェーデンでは、「映画や音楽を無料でダウンロードするのは我々の基本的人権だ」という主張をする政党「海賊党」というのが誕生し、若者の支持を集めているらしい。初期のファイル交換ソフトナップスターが出てきたときもそうだったが、なんでも保護すればいいってもんではないし、みんなが聞いてくれるから、とナップスターに積極的に曲を提供するアーティストも多くいた。ウィニーが出てこなくても別のファイル交換ソフトが出てきたに違いない。守るべき権利はあるのだが、規制するだけではなく、聞きたい見たい人、聞かせたい見せたい人がいるのだから、そういう中でのベストな方策を考えていかないと、文化は振興しないんじゃなかと思う。
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