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2009年6月

知的財産権は財産になるのか? - 「JDC信託に金融庁が厳格処分」

先日の新聞に、JDC(ジャパン・デジタル・コンテンツ)信託が顧客の信託財産を流用し、社の借金返済に充てるなど重大な法令違反が発覚したために、金融庁が新規業務の三ヶ月間の停止と顧客財産の返還を命じた、とあった。あーあ遂にそこまで来たかJDC、であった。
JDCと言えばコンテンツ振興のために、小泉首相が知的財産戦略本部を作るなど、コンテンツという和製英語が普及してきた2003年頃から注目されだしたようなイメージ。といっても、私は2000年から留学していて、日本のことなど何も知らなかったのだが、帰ってきてコンテンツという言葉を耳にするようになり、アメリカで知財やエンタメ法を勉強していた時には聞いたことがなかった言葉なので、「なんじゃそれ?」とネットサーフィンしていて、JDCに遭遇したような気がする。帰国してからエンタメの契約交渉やライセンスビジネスをやりたいと思っていたものの、どこにどうアプローチしたらよいかわからなかったときに、偶然JDCのホームページを知り、人材募集もしている、とあったので問い合わせをしてみたところ、「一度ご来社ください」との返事。それで、当時(今も?)虎ノ門にあった同社にお伺いし、土井元社長その他2名ほどにお会いした。タレントや映画のファンドにもからんでいて、ビジネスそのものは面白そうだし、私のキャリアを聞いて興味を持ってくれたものの、「音楽がやりたいんですか?うーん、音楽は儲からないからなー」と言われ、ミュージックビジネスをやらないなら入社しても大してお役に立てないし、と言って社を出てきたのだった。その後、JDCは信託法改正によって、信託免許取得第1号になったり、デジタルハリウッドという学校で、土井社長が講師として教えてらっしゃるとか、その活躍は気になっていたものの、社名をJDC信託株式会社に変えたくらいから、なんか違うよなーと思っていたら、今回の記事である。
確かに音楽は儲からないといえば儲からないのだが、映画だって儲からない。レコード会社も映画会社も、リリースしたもののほとんどは失敗し、全リリースの5から10%位の成功によって稼いだお金で自転車操業しているようなものた。エンタメビジネスは、マーケティングや外的要因だけで予測がつくビジネスではない。そういう業界にファンドを持ち込んだところは、土井元社長が銀行出身であったところに起因するものは大きいとは思うのだが。
エンタメビジネスに多少関わってきたものとして、すごく偉そうな物言いをすると、これはヒットしそうだ、とかどうやったらヒットできるか、というところは、独特のカンとセンスがやはり必要だし、損をしても世の中に知らせたい、とかあんまり儲からないけどやっていて楽しい、とかそういう感覚がないと成功しないんじゃないかと思う。そういうビジネスに「儲かりますから」って投資家に出資させてもねえ・・なんて言っていると、いつまでたっても日本のエンタメはハリウッドやブロードウェーに対抗できるようにならないのかもしれないけど・・

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権八と日本人の英語力

先日、私の卒業したNYのロースクール、Cardozoの生徒達が、日本の法制度の勉強のために来日、引率の教授にご招待いただき、彼等の東京最後の夜のディナーに出かけてきた。場所は渋谷の権八。この店の西麻布支店に、小泉首相がブッシュか誰かを接待するのに使ったことで有名になったと友人から聞いたことがある。渋谷店は5年ぶりに訪れた。駅から10分くらいの道のり、すごい人ごみと雨の中歩くのはちょっとしんどかったが、店は14Fにあり、エレベーターの中が暗くなって渋谷の夜景が見られるようになっているのは、なかなか気が効いている。中も広々としていて、内装もお値段も普通より高級なので、日本のIZAKAYAの雰囲気が感じられて外人接待にはちょうどいいかもしれない。西麻布は注文すると確か太鼓たたいていたような記憶があるが(かなりうろ覚え)、こちらはそれもなく(個室だったからか?)、静かでよかった。

私は仕事があって15分くらい遅れていったのだが、学生はまだ半分も来ていなくって、食べ物、飲み物も並んでいない。後から来た学生二人と話したら、なんと「道がわからなくて迷ってしまった」そう。「私達は一言も日本語が話せないんだけど、道を聞いてもみんな英語がわからなくて困った」というので、「日本人って、中学から教育を受けているからしゃべれなくても聞くことはできると思うんだけど・・」といったら、「全然。自分がわからなくて、案内のスペースに引っ張っていってくれたおばさんはいるけど、案内コーナーの人もわからなかった。秋葉原に行ったときは、みんなに逃げられて、いつもぼーぜん」だったそうである。確かに彼女達は、生粋のアメリカ人だし、NYに住んでいるだけに、しゃべるペースも早いかもしれないが、道や電車の乗り換えくらい教えてあげられないものかなあと思う。あーあ、観光大国になろうにも、これじゃあ駄目でしょう。

彼等は日本の最高裁判所や、弁護士事務所、早稲田のロースクールで日本の法制度についていろいろ説明を受けていたのだが、ついでに私は弁護士ではなく、行政書士というライセンスを持っているが、弁護士でなくても訴訟以外の業務はかなりできること、アメリカと違って、会社の法務部にいる人間はほとんどライセンスを持たないで仕事をしていることなどを説明、しながら、お箸の持ち方も教えてあげた。みんなお箸の使い方はうまくはないんだけど、がんばってフォークを注文しないで食べているところが可愛かった。教えてると、少しだけ上手になったので、多少はお役に立てたかなあ?と満足。が、翌日彼等が行く京都のお寺について聞かれたときに、「侘び、寂び」をちゃんと説明できなかったのが、ちょっと悔やまれる。やはり日ごろから、ちゃんと文化や歴史を勉強しておかないと駄目だなあと反省の夜であった。

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