著作権法とフェアユース - 早稲田大学の公開講座

10月から早稲田大学でJASRAC公開講座「著作権侵害をめぐる喫緊の検討」が始まった。これは早稲田大学の知的財産法研究センター共催で、このセンターは年に何回か知財関連の講座を開催しているが、今まで何度か聞かせていただきお世話になっている。この講座は12月まで六回のシリーズで著作権についての法的な問題を取り上げたもので、誰でも聴講できるHawai0048
第一回は、知財高裁の裁判官で、先日弁護士に転じられた三村氏による講義で、実際に著作権侵害裁判の具体例をあげた大変わかりやすい説明を聞かせてもらった。こんな面白い講義を無料で聴講させてもらっていいんだろうか、JASRAC好きじゃない(アレンジャーのマネージャーをやっていたときには、権利者の味方、というよりは、官僚的応対でずいぶんいやな思いをした)けど、ありがとう、とお礼を言いたくなる。
第二回はコンテンツ流通のために著作権ができること、改定されるべきことを2人の弁護士が、今議論になっている米国著作権法のフェアユース導入も含めて討議するものであった。

フェアユースとは言葉通り、著作権者以外が著作物を使用した場合に、この条文にあてはまるかどうか、公正な使用かどうかを検討するもので、日本の著作権にも導入が検討されているものである。アメリカの著作権法は著作物の無許諾使用いては、使用の質と量、市場を奪ったかどうかなど四つの条件を満たすかどうかを一つ一つ検討していくもので、主に著作権侵害の裁判において使用されるものである。アメリカは判例法の国なので、そういった著作権の判決が法を形成していくことになるのだが、日本の著作権のように、はっきり例外を明文化したほうがてっとり早いのに、とアメリカで勉強していたときに、膨大な判例を前にため息つきながらそう思っていたものである。

だから、フェアユースが日本の著作権法に導入を検討されていると聞いたときに、歴史的背景が違うんだから、米国とイコールでは考えられないほうがいいのでは、とまず思った。そのうちコンテンツ振興のために著作権法改正を、という動きのなかに、このフェアユースも含んで議論されるようになった。幸い、来年1月1日から施行される著作権法改正にはこのフェアユース議論は反映されなかったが、この議論が出るたびにコンテンツの流通サイドがその振興のために改正が必要であるという方向にいくのが気になっていた。著作権関連はもともと文科省の管轄であるが、コンテンツ流通については経産省が主導し、小泉政権のときに作られた知的財産戦略本部は内閣府と、まあ官公庁の縦割り主義で協調していないことも議論がまとまらない原因。

そして、今日第三回を聴講したのだが、今日の講義は弁護士でありながら詩人としても著名でいらっしゃる中村 稔先生。著作権は保護と流通の両方の立場から考えなければならないということを強調されていた。いちいちうなずけるご意見が多く、次回も楽しみな講座である。次回以降からの参加、気に入った講義のみの参加も可能なので、ぜひ聴講されたい。

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幇助がないのに罪? - ウィニー事件、検察側が上告

最近新聞を読んでいると、鳩山政権に批判的な記事や論調が目立ち、なんとなくむっとしながら日々を過ごしている。60年以上も自民党が支配してきた日本で、やっと別の党が政権をとって一カ月余しかたっていないのに、もう少し柔らかい書き方できないものかと思う。私が愛読しているのは、日経新聞だが、先日の郵政の社長交代のときなんて、「サンデープロジェクト」で放送された田原 総一郎氏コメントによると、日経の社説が全国紙の中で一番批判的だったそうだ。日経は経済新聞なので、政治的には比較的リベラルなところが気に入っていたのだが、そこは経済新聞、メインの広告主である経済界、上場企業が自民党寄りのため、彼らからの圧力があるからこの論調?などと憶測してしまう。いまだに民主党の支持率は70%をキープしているというのに・・コラムや特集は面白いのに、世論の大勢とは違うんじゃないかと思えてならない。

というわけで、政治の話ではなく、日経に掲載された記事、コラムから著作権話を二つ。

ファイル交換ソフト「Winnie」を開発した被告が、著作権法違反幇助の罪に問われた事件、先日大阪高裁では被告に無罪の判決が出たのだが、検察は「判決は承服しがたく、上告審で適正な判決を求める」として、10/21に上告した。次は最高裁で審決が下されることになるのだろうか?いろいろな人がコメントしている通り、このソフトを使っていろいろな人が許諾なしに著作物をコピーしたり、ウィニーがウィルスに感染してたために、データ=個人情報が漏洩したり、という反社会的な使用、影響を及ぼしたのは事実だが、開発者が意図してない使用を知らないところでされ、しかも報酬も得ていない上に罪に問われるというのはどう考えてもおかしい。核を開発した人間が知らないところで他者が爆弾として人殺しに使用したら、それは殺人を幇助したとして罪に問われても文句は言えないことになる。この本人ではなく、ソフトを悪用した人たちへの著作権への理解と犯罪者としての意識付けのほうが重要に決まっている。刑事罰というのは反社会的行為を取り締まるために設けられた法的なバリアなので、法律で決められていない罪に問うのは明らかに越権行為だと思うのだが。又、この訴訟提議によって、ファイル交換ソフトの開発ができなくなり、日本のP2P技術は5年遅れた、という意見ももっともだと思う。

こういった守られるべき著作権を保護しようとする動きとは対をなすように、スウェーデンでは、「映画や音楽を無料でダウンロードするのは我々の基本的人権だ」という主張をする政党「海賊党」というのが誕生し、若者の支持を集めているらしい。初期のファイル交換ソフトナップスターが出てきたときもそうだったが、なんでも保護すればいいってもんではないし、みんなが聞いてくれるから、とナップスターに積極的に曲を提供するアーティストも多くいた。ウィニーが出てこなくても別のファイル交換ソフトが出てきたに違いない。守るべき権利はあるのだが、規制するだけではなく、聞きたい見たい人、聞かせたい見せたい人がいるのだから、そういう中でのベストな方策を考えていかないと、文化は振興しないんじゃなかと思う。

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日本人の好きなモノ - ハワイ旅行

先日ハワイに行ってきた。ハワイに行くのは今回が3回目だが、前回行ってからすでに15年ほど経っていて、記憶もかなりおぼろげ。まあ英語圏だし、アメリカ本土より治安はいいから結構たまった疲労感を癒すにはいいか、と思ったのが、今回の旅行の理由。日にちはあまり取れなかったので、オアフ島だけにした。ゴルフの予約したり、レンタカーの手配をしたり、スケジュール立てるのと仕事の整理で行く前は結構ばたばたしたので、日本のひなびた温泉にでも行けばよかった、と思っていたのだが、行ったらあの気候でのべーとした気分になれるのがハワイならでは。
いやしかし、ワイキキのお店がみんなキレイになり、かつブランドショップが増えたのには驚いた。デューティーフリーの商品や海外の一流ブランドの製品も、遠出することなしにホテルからちょっと歩いただけで手に入る。こうしたお店のほとんどが日本人その他のアジア人をターゲットにしていることを考えると、アメリカにお金を落としてあげている我々に感謝してもらいたいと思ったりする。でもそんなにブランドショップで買い物をしている日本人は多くなかったように思う。お店があちこちにできているから分散しているのかもしれないが、
印象としてブランドものにさして魅力がなくなったのではないだろうか?ブランドにほぼ興味のない私が唯一好きだったグッチのお店に行ってもこれみよがしにブランドロゴが描かれた財布やかばんはとてもじゃないけど恥ずかしくて(そしてカッコ悪くて)持つ気になれないかった。奇しくも今日の新聞記事で海外高級ブランド離れが進んでいて、日本での売上高が減少しているとの記事があったが、ブランド離れの原因は、この不況のせいだけではないと思う。

ハワイで行ったレストランでよかったのは、ハワイのローカルフードを食べることができる
オノ・ハワイアン・フード(http://www.hawaiimode.com/en/restaurants/649.htm)、イタリアシシリアキュジイーヌのタオルミーナ(http://taorminarestaurant.com/Default.asp)。オノは、ハワイのローカルフードを気取らぬ雰囲気とお値段で提供している。ザガットでも紹介されたらしいのだが、ハワイではこういう食べ物がローカルフードなのかと旅行気分で食する以上に絶品料理が出てくるわけではない。タオルミーナは、飛び込みで行ったので、45分程待たされたのだが(そのあいだ閉店間際のデューティフリーで買い物できて良かった(*^_^*))、待った甲斐あって、旅行最終日にやっと手の込んだおいしい料理を食べることができてうれしかった。でも、イタリア料理を何もハワイで食べなくてもいいわけで、アメリカに行くと懐かしくなるのは普通においしい日本の食事。帰国日に食べた近所の麺々亭というラーメン屋の390円ラーメンは素朴においしかった。390 ここは、しょうゆ、塩、みそなどのいろんなスープにトッピングを入れてかなりの種類のラーメンとついで(?)にそばも置いてある店。正直おいしそうな雰囲気は概観からはしないのだが、初めて食べた時はびっくりだった。
こういう食事が、チップも必要なく390円で提供できてしまう日本の食はやっぱり秀逸だと思った。

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報道の責任 - 国会図書館と国民審査

少し前のことになるが、日経新聞に「国会図書館の本、有料ネット配信、400万冊対象 11年にも」という記事が一面に載っていてびっくりしたことがある。そのころ、国会図書館がらみのライセンス契約に関係した業務をやっていたことも、記事に興味をもつ要因であった。なんでも著作権法の改正に関連し、国会図書館が書籍関係の協会と組んで、デジタル化した図書館の蔵書をネットで有料配信するサービスを2011年より始めるというのである。著作権法の改正案が国会を通過し、来年1月1日から施行されるのは知っていたが、何でそれで国会図書館がネットで配信できることになるんだろうと、試しに新著作権法を読んでみた。が、いくら書籍の協会と組んだとしても、著作権を持たない国会図書館が、著作権者から許諾をとって配信をするのに、著作権法改正が有利に働いているわけではなく、訳がわからないので国会図書館のホームページに行ってみた。すると、日経の記事は事実ではなく、そういう取り組みを始める研究会に協力することを約束しただけであり、日経新聞から取材を受けたこともないというコメントが掲載されていた。まもなく書籍の協会の一つである日本書籍出版協会も、事実と違うというコメントをホームページに掲載していた。この協会は、電話取材を受けていて事務局長が回答しているにもかかわらず、回答と異なった事実を書かれたらしいのである。
全国紙の中では、一番思想的偏向がなく、知的財産権関連の記事も多いということで日経新聞を評価し、購読していた身にとっては、裏切られた感が強い。前にも書いたが、新聞がインターネットと比較して評価されるとすれば、取材に基づいた正確な内容の記事を、閲覧、保存できることにあると思っているのだが、その長所が失われるならば、ネットにとってかわられることに何の疑問もない。また、世論をある程度左右できることが全国紙の両刃の刃でもあると思うのだが、今回の衆議院選挙ではがっかりした。なぜなら、衆議院選挙と同時に行われた、最高裁判所の裁判官を選抜するチャンスである国民審査について取り上げた記事を、審査以前に見かけた覚えがないからである。やっと今日、政治関連記事に小さく「東京で罷免を求める×印がついた割合が高かった2人の裁判官は、選挙投票の1票の全国格差を容認する立場をとった」という事実がついでのように載っていた。それぞれの裁判官の今までのプロフィールやその他の判決も、彼らを今後裁判官として容認すべきかどうかの重要な裁判基準になりえるのにそのような指針を審査前に新聞は何も示してくれなかった。
裁判員制度が始まった(正確にいうと復活か?)記念すべき年の国民審査を、なぜ新聞は取り上げないのであろうか。裁判員制度と違って、大手の広告会社が動いていないからなのかもしれないが、それが理由なんだとしたら、新聞に面白い記事を見つける可能性は今後ますます低くなるんだろうなあとさびしい気持ちになるのであった。

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音楽の見本市「Japan Music Week 2009」

先日W氏に渋谷でお会いして、秋に行われるジャパンミュージックウィーク(http://www.japanmusicweek.com/)についていろいろとお伺いした。W氏は音楽業界の大先輩で、映画音楽のプロデュースや、ある有名日本人アーティストが海外進出に成功した時の中心人物だったこともあるし、もともとSXSW(サウスバイサウスウエスト)という、アメリカのオースティンで毎年3月に行われている音楽の見本市の日本の窓口として活躍をされていたこともある、本当にすごい方である。が、偉い人ほど腰が低いと私が思っている種類の方で、今回のイベントについてもお力を拝借したいなんて言って下さったので、さほど力になれるとは思えないけどお時間を頂いて聞かせてもらったのである。
渋谷でお会いするより前に青山のクラブであったこのイベントの説明会には、主催者が外人だったせいもある(に違いない)が、昼間何しているんだろう、と思うような外国人たちを中心に450人もの集客を記録。でも、クラブチェーンを使ってイベントを開催するという説明だったので、これアンダーグラウンドの自己満足なイベントで終わってしまうのではないか、と雑誌の編集をやっている友人と危惧をしていたのだが、ここにW氏が入れば強いもの。お話を伺うと、W氏の30年以上の音楽業界でのキャリアとネットーワークで急にイベントにメジャー感が増してきた。レコード会社やプロダクションとタイアップした目玉イベントが毎日準備される気配。日本の音楽現状を考えるカンファレンスなどにも、どこの会場にも出入り自由なリストバンドを購入すれば参加できそうである。実は今までは、アメリカのSXSW他、ドイツやフランスにはちゃんと音楽見本市があって、自国のアーティストたちが、自分の名前を海外に売る機会を提供しているのだが、日本にはそういうものはなく、海外の見本市に出かけていくしかなかった。この見本市が定着して、海外の関係者からも注目を集めればいいなあと思う。
このイベントは今年は11/9-15までで、ちょうど映画やアニメなど、国が海外へのコンテンツ供給の場に、と目論むイベントの前後に位置しているから、滞在を多少伸ばしてもらえれば、海外の関係者の目に留まる可能性も高い。コンテンツのうち、音楽だけは、海外進出については出遅れている、と常々思っていて人にも断言していた私としては、協力しないとちょっとまずいかも・・
このイベント、FACEBOOKではすでに1,400人が登録(その時点でなので、今はもっと増えているだろう)して、コミュニティを形成しているらしい。とっても楽しみで注目なイベント、お話を聞いていて、ちょっと疲れていた私にカツを入れる意味でいい機会だった。

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知的財産権は財産になるのか? - 「JDC信託に金融庁が厳格処分」

先日の新聞に、JDC(ジャパン・デジタル・コンテンツ)信託が顧客の信託財産を流用し、社の借金返済に充てるなど重大な法令違反が発覚したために、金融庁が新規業務の三ヶ月間の停止と顧客財産の返還を命じた、とあった。あーあ遂にそこまで来たかJDC、であった。
JDCと言えばコンテンツ振興のために、小泉首相が知的財産戦略本部を作るなど、コンテンツという和製英語が普及してきた2003年頃から注目されだしたようなイメージ。といっても、私は2000年から留学していて、日本のことなど何も知らなかったのだが、帰ってきてコンテンツという言葉を耳にするようになり、アメリカで知財やエンタメ法を勉強していた時には聞いたことがなかった言葉なので、「なんじゃそれ?」とネットサーフィンしていて、JDCに遭遇したような気がする。帰国してからエンタメの契約交渉やライセンスビジネスをやりたいと思っていたものの、どこにどうアプローチしたらよいかわからなかったときに、偶然JDCのホームページを知り、人材募集もしている、とあったので問い合わせをしてみたところ、「一度ご来社ください」との返事。それで、当時(今も?)虎ノ門にあった同社にお伺いし、土井元社長その他2名ほどにお会いした。タレントや映画のファンドにもからんでいて、ビジネスそのものは面白そうだし、私のキャリアを聞いて興味を持ってくれたものの、「音楽がやりたいんですか?うーん、音楽は儲からないからなー」と言われ、ミュージックビジネスをやらないなら入社しても大してお役に立てないし、と言って社を出てきたのだった。その後、JDCは信託法改正によって、信託免許取得第1号になったり、デジタルハリウッドという学校で、土井社長が講師として教えてらっしゃるとか、その活躍は気になっていたものの、社名をJDC信託株式会社に変えたくらいから、なんか違うよなーと思っていたら、今回の記事である。
確かに音楽は儲からないといえば儲からないのだが、映画だって儲からない。レコード会社も映画会社も、リリースしたもののほとんどは失敗し、全リリースの5から10%位の成功によって稼いだお金で自転車操業しているようなものた。エンタメビジネスは、マーケティングや外的要因だけで予測がつくビジネスではない。そういう業界にファンドを持ち込んだところは、土井元社長が銀行出身であったところに起因するものは大きいとは思うのだが。
エンタメビジネスに多少関わってきたものとして、すごく偉そうな物言いをすると、これはヒットしそうだ、とかどうやったらヒットできるか、というところは、独特のカンとセンスがやはり必要だし、損をしても世の中に知らせたい、とかあんまり儲からないけどやっていて楽しい、とかそういう感覚がないと成功しないんじゃないかと思う。そういうビジネスに「儲かりますから」って投資家に出資させてもねえ・・なんて言っていると、いつまでたっても日本のエンタメはハリウッドやブロードウェーに対抗できるようにならないのかもしれないけど・・

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権八と日本人の英語力

先日、私の卒業したNYのロースクール、Cardozoの生徒達が、日本の法制度の勉強のために来日、引率の教授にご招待いただき、彼等の東京最後の夜のディナーに出かけてきた。場所は渋谷の権八。この店の西麻布支店に、小泉首相がブッシュか誰かを接待するのに使ったことで有名になったと友人から聞いたことがある。渋谷店は5年ぶりに訪れた。駅から10分くらいの道のり、すごい人ごみと雨の中歩くのはちょっとしんどかったが、店は14Fにあり、エレベーターの中が暗くなって渋谷の夜景が見られるようになっているのは、なかなか気が効いている。中も広々としていて、内装もお値段も普通より高級なので、日本のIZAKAYAの雰囲気が感じられて外人接待にはちょうどいいかもしれない。西麻布は注文すると確か太鼓たたいていたような記憶があるが(かなりうろ覚え)、こちらはそれもなく(個室だったからか?)、静かでよかった。

私は仕事があって15分くらい遅れていったのだが、学生はまだ半分も来ていなくって、食べ物、飲み物も並んでいない。後から来た学生二人と話したら、なんと「道がわからなくて迷ってしまった」そう。「私達は一言も日本語が話せないんだけど、道を聞いてもみんな英語がわからなくて困った」というので、「日本人って、中学から教育を受けているからしゃべれなくても聞くことはできると思うんだけど・・」といったら、「全然。自分がわからなくて、案内のスペースに引っ張っていってくれたおばさんはいるけど、案内コーナーの人もわからなかった。秋葉原に行ったときは、みんなに逃げられて、いつもぼーぜん」だったそうである。確かに彼女達は、生粋のアメリカ人だし、NYに住んでいるだけに、しゃべるペースも早いかもしれないが、道や電車の乗り換えくらい教えてあげられないものかなあと思う。あーあ、観光大国になろうにも、これじゃあ駄目でしょう。

彼等は日本の最高裁判所や、弁護士事務所、早稲田のロースクールで日本の法制度についていろいろ説明を受けていたのだが、ついでに私は弁護士ではなく、行政書士というライセンスを持っているが、弁護士でなくても訴訟以外の業務はかなりできること、アメリカと違って、会社の法務部にいる人間はほとんどライセンスを持たないで仕事をしていることなどを説明、しながら、お箸の持ち方も教えてあげた。みんなお箸の使い方はうまくはないんだけど、がんばってフォークを注文しないで食べているところが可愛かった。教えてると、少しだけ上手になったので、多少はお役に立てたかなあ?と満足。が、翌日彼等が行く京都のお寺について聞かれたときに、「侘び、寂び」をちゃんと説明できなかったのが、ちょっと悔やまれる。やはり日ごろから、ちゃんと文化や歴史を勉強しておかないと駄目だなあと反省の夜であった。

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カジュアルイタリアンとネットでのテレビ番組配信

先日大学時代の友人2人と恵比寿のカジュアルイタリアン「ダルマット(http://r.tabelog.com/tokyo/A1303/A130302/13022514/)」に行った。友人は西麻布の同店に行って良かったからこちらも・・ということで選んでくれた。
恵比寿の駅から10分位歩いた民家の合間にあるような店なので、大雨の中探すのは正直つらかった。多少駅から離れた店って、静かだし洒落た店が多いのは事実だが、タクシーを使ってどこかへ行くのは電車がない時間だけ、の庶民の私には駅チカが一番。そうやってがんばって行ったダルマット、口コミの評判はいいみたいだが、私は星つける気にはなれなかった。(よって写真も撮っていない)。名産地の魚や野菜を使っているらしくこちらのおしゃべりをいちいち中断してご説明頂いたけど、別にそこら辺のものよりすごくおいしいというわけでもなく、量も少ない。そして、落ち着かない明るすぎる照明とちゃちなテーブルにもかかわらず、「次のお客様があと15分できますので、席を1Fに移動してください」と、席に着いてから2時間で1万円弱のお金を一旦清算され、上のカフェみたいなところでお茶をのむはめに(夜カフェインを飲めない私は、カフェインレスのお茶がなかったために、別料金でお酒を頼まざるを得ず)なったのには唖然。今は人気かもしれないけど、長持ちしないでしょうね。

ところで、最近ネットでの著作権の話題が時々新聞にのっているが、NHKがテレビ番組の有料ネット配信を開始し、著作権者がわからない場合も、不明者が名乗り出たときに支払うお金を供託して配信することに決めたとあった。NHKといえば、何十年分もの優良なドキュメンタリーやドラマがアーカイブとして保存されているが、著作権不明や、著作権者の承諾が取れなくて、ただ眠っているだけだと聞いていた。見切り発車は必ずしも合法とはいえないと新聞は書いていたが、ほんの一部の権利者が所在不明のためにその番組自体が放送されないほうが不合理だと思う。

その話で思い出したのが、母が教えてくれた、祖父の著作物が著作者不明で出版ができなかった話である。祖父は北海道で小さな出版社をやっていて自分自身でも詩や文章を書いていて、北海道での文学賞みたいなものももらった人である。文学的才能はかなりのものだったと読んでいても思うが、商売の才覚はそれほどなかったのか大病をして気力がなくなったのか、亡くなる前には少なからず借金もあったので、亡くなってから知らなかった借金が出てきては困ると母と叔母は、祖父が亡くなった後に相続放棄をした。その後新聞社から祖父の作品を出版したいという話があったのだが、作品の著作権者が誰なのか突き止められず、話はお蔵入りとなってしまったのだそうだ。もったいない話だなあと思ったものだ。

もったいないだけでなく、NHKは受信料を強制的に徴収して番組を作っているのだから、そうしたアーカイブを使った配信をすることはなかば義務ではないだろうか?まあ有料ではあるらしいけど。

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グーグルの書籍検索と作家の削除要請

先日グーグルの書籍検索サービスについて、日本文芸家協会が、同協会に著作権管理を委託する作家2,200人が削除を希望していることを明らかにした。デジタル化の対象になっている作家4300人にアンケートを送付し、回答があった2,797人のうち1,197人が完全削除を求め、149人がデジタル化は認めるがネットでの表示は拒み、283人のみがデジタル化と分配を受けるということである。私は、このサービス最初に知ったときは、「さすがグーグル、やっとこういうサービスが始まるのか」と喜んでいた。

グーグルの書籍検索サービスは著作権が切れたり、絶版となった書籍が対象であり、別に今著作権が継続している作品をただでデジタル化しようというわけではない。書店や図書館に行っても探せない書籍を検索だけで探せるとしたら、こんなにありがたいことはない。でも、たぶんほとんどの作家は反対するんだろうなあと確信に近い気持ちを持ちながら結論を待っていた。なぜなら日本文芸家協会といえば、あの三田誠広氏が知的所有権委員長を務め、日本の小説その他の作品の著作権を作家の死後50年であるところを、欧米に合わせて70年にする延長賛成派として文化庁著作権審議会その他の会議でも広く発言されているのを耳にしていたからである。素朴に考えて、自分が死んでから50年の長きにわたり著作物として保護されているだけで十分だと思うのに、それを”欧米が70年だから”という理由で延長しなければいけないというのが私には理解できない。いろいろな思惑があってそれぞれ延長したのであって、すべての欧米諸国が70年というわけではないし。そういう方が幹部でいらっしゃる協会なので、たぶん権利を守るという方向性なんだろうと思っていた。

しかしながら、絶版や著作権切れたもののデジタル化を拒否すれば、それはほとんどの場合、人の目にふれなくなる=お金を得ることができない、となる可能性が高いのではなかろうか?特に、本は有名作家を除き、どんな作品かわからなければ、買おうという気にはあまりなれない。音楽なら、まだラジオ、CMや映画のテーマなどで耳にする機会があり、気に入れば知らないアーティストのCDや楽曲を買うことはあるが、作品には絶版になればそのチャンスは無に等しい。確かにデジタル化されることによってコピーされる可能性は高くなるが、そうしたおそれから権利をキープする方向にいってしまった音楽の著作物は、結局i-tunesのような世界的で、そしてハードを売るための手段として安価に音楽が買えるようなシステムを結果受け入れざるを得なくなり、デジタル化は儲からない、ことになってしまったのだと思う。i-tunesより早い時期にレコード会社がデジタル化を積極的に推進していたら、もう少し高い料金で、もっと質のいい形でユーザーに届けることが可能だったのではないだろうか?

容認した293人の作品がデジタル化されて、それがユーザーの目にとまり、利益が還元された結果、彼らが勝者となることを楽しみに待っていたい。

 

                                         

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パン教室とタパス料理

友人Rさんのお誘いでパン教室の1dayレッスンに行ってみた。Rさんは料理が得意なのに、スクールにも通っている。昔母に「できる女は料理もできるのよ」と諭されたことがあったが、友人が来るときくらいしか真面目に料理をしない私。しかも、スクールとか習い事などで自分でお金を出したことがあるのは、スポーツクラブの会費と、資格を取るための予備校しかない。代表的な無趣味のワーカホリック、働き蜂なのである。情けなや・・
夕方の5時にエプロンやふきんを持ってベルビー赤坂のABCクッキングスクール(http://www.abc-cooking.co.jp/srv/)に集合。
作るパンは"ツナとオニオンのキッシュブレッド"。材料はあらかじめ用意されていて、かきまぜたりこねたりが主な作業。パンといえばこねて発酵、なのだが、こねるってのがよくわからない。手前から向こうに一直線に伸ばす、と言われても引っぱるとそのままついてきてしまう。Rさんや先生には「ストレス発散にいいでしょう」と言われたが、「いや、逆にできなくてストレスが(たまる)・・」と答えたら爆笑されてしまった。
どうやらこねた成果が出たら発酵させ、ツナや玉ねぎを混ぜたりして時間を置いたのちに分割、丸型に伸ばしたものをカップに敷く。いやー、すべて要領がいるので、ひとつひとつの作業に緊張する。その後二次発酵させて材料いれたらオーブンで15分したらできあがり。2時間かけてやっとできあがったパンにお目にかかる。
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ABCクッキングスクールでは毎日2時間ごとに講座があって、パンの講座は前日に予約をすれば、都内20箇所以上で講座を受けることが可能。はやってるんですね。パンにも今回のように比較的簡単なものと、フランスパン、メロンパンみたいに難しいものがあり、順番にその過程に慣れていく仕組みになっているようだ。
小学校のころから特にフランスパンが大好きで、ごはんがなくても平気な筋金入りのパン好きな私としては、自分で作れるものなら作ってみたい。要領が必要なパンは、普通のお料理と違って、本を見ただけでは作れなさそうなので、スクールに通ったほうがよさそう。
一方、ホームベーカリーで楽にパンが作れるという知り合いの話も聞き、うーんどうしよう・・・
7時半にスクールを出て、Rさんが気になっていた、という赤坂のタパス屋さん「LUIS(http://www.tapasluis.com/)」で晩御飯を食べる。お料理上級者のRさん、さすがお目が高くてイカスミや羊のシチューなど、味も雰囲気もばっちりだった。タパスといいつつ、お皿が小さくないのも好印象。久しぶりの雨でかなり気温が下がっているのもあり、店にお客さんはまばらだったので、ゆっくりおしゃべりできた。Rさんは毎日泳いでいて、週末はお料理、と趣味が幅広い。できる女ってこれじゃなきゃねーと思いつつ、なかなかそこまで頑張れるかというと気力が追い付かないのである。

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